eiko775018のブログ

66歳からの新しい生活

あれから20年

あれからって

2002年のこと。

ひどい年だった。

春に前の彼が死んだ。

病死 多分心筋梗塞。

56歳だった。

付き合ったりおやすみしたり

というのは彼も私も病気だったから。

私も彼もコーヒー好き。

とある喫茶店でたまに偶然出会って、常連客としてカウンターでお話ししたり

そのうち結婚してくれと言ってきたけど、当時の私は病気の為、療養中。

救急病院を辞めて静養中だったし彼は隠していたけど、健康状態は悪かったみたい。

体の悪いもの同士が結婚っていっても成り立たない。

5年近く経ったある日訃報は来た。

その日は地下室にカラオケルームのある知人宅でカラオケをする約束だった。

TV見ながら腕時計をしようとすると、滑って床に落ちた.。

時計のガラスが破れていた。

ふっと嫌な予感。

ガラスまで割れるなんて。

時計も止まっていました。


そのあと知人宅でカラオケしたけど、その時不意に懐かしい、恋しいという不思議な感覚に見舞われた。

なんだこの気持ち。

カラオケ終わって帰宅してさっき別れた知人から電話があった。

かれの訃報だった。


急いでいつも落ち合っていた喫茶店にいった。

カウンターにいつもの常連客。

皆うなだれて沈んだ表情。

彼の訃報を聞いて集まった人たち。


信じられない

でも現実。


そして救急車を呼んだ時間はあの時計を落とした時間の頃だった。


彼は命を落としたことを知らせてきたのだろうか。


彼が死んだという現実をしばらくは受け止められず、夢の中にいる様だった。



10年たった頃ふいに彼が夢の中に出てきた。

それは命日だった。

あれが最後であれから彼が夢に出てくることはない。

彼の死から20年経った。

20年後の私は夫がいて結婚生活を送っている。



そして2/6が過ぎて彼の命日だったことを思い出した。

歳月とはそんなふうに悲しかったことも風化させるものなのでしょう。

あのあと、再び私は働き、生きることに忙しい日々でした。



彼に出会えて感謝しています。

乳ガンの後、ホルモンの不調で子宮筋腫、卵巣嚢腫、そして背中の肉で胸の再建手術も年月とともに

移植した胸が小さくなり、失意に満ちた日々でした。

彼にそのこと打ち明けたら、胸も一つ残っているからいいじゃ無いかと言ってくれました。

彼のその言葉でやっと私は生きていく勇気が出ました。

乳ガンからやっと立ち直ることができました。



彼は別の世界の人になったけれど出逢いに感謝しています。